こんにちは。
点滴治療の間に一冊の本を読み終えた。
如月サラさんの
父がひとりで死んでいた
残された猫が1週間生き延びていたこと
入院してから1度も夫のことを口にしない母のこと
庭の木に残る父の日常
多くの記録やメモから見える知らない父の姿
胸が詰まって涙が出る。
何に対して?
私には、弟が2人いる。下の弟は結婚せず両親と住んでいる。両親の孤独死とはしばらく無縁だと思う。
私には、夫1人と娘が3人いる。末っ子はまだ中学生だから、あと8年は一緒に住むことになると思う。
祖父が亡くなった時、私は大学生で家を出ていた。駆けつけた時はすでに亡くなっていて、実家の一室で横たわっている祖父がなんだか現実的ではなかった。弟と、祖父の鼻の高さについて話したことを覚えている。
亡くなった後も、祖父はいつも実家にいるような気がしている。祖母も然り。
両親とも離れている事が当たり前になり、勝手に元気で暮らしていると想像している。特にこの2年はお互いの病気やら感染症やらで対面して話していない。電話の声は元気そうだけれど実際はどうなのか。
もしもの時が来た時、私はそれを現実として受け止められるのかどうか。
はたまた、私が先に行くことになった時も、どこか夢のような気持ちかもしれないと思う。