最近ふと、感じることがある。
娘の顔を見て
あら、私が生んだ子なのか？
夫と話をしながら
この人と30年近く一緒にいたのか？
など、一瞬目が覚める思いがするのだ。
大人びた表情、いつのまにかこされた身長。子どもはどんどん子ども自身の現実を生きている。そりゃ、いつまでも私が生んだ赤ちゃんじゃない。
夫もそう。
出会った頃より、顔の皺は増え、仕事柄年中真っ黒だ。そして、あの頃より数段良い人になっている。というか私好みになっている。私の病気発覚からは、特に優しい。
この30年ほどを思い返すと、何にも思い出せないような他人のドラマを見ているような気分になる。その時その時は一生懸命だったと思うのに、それは不確かな記憶でしかない。全ては今があるのみ。今が全て。
だから、今を大切に生きよう。
今の積み重ねが、いつかの未来の今になっていく。
